明時代 軸装(197×80.1cm) 絹本・設色 辺文進は福建沙県の人。

永楽年間(一四〇三〜一四二四)に京師(北京)に召され、武英殿待詔となりましたが、宣徳年間でもなお宮廷内で皇帝に仕えていたと考えられています。

博学にして、詩文と画に長じ、なかでも花鳥画に最も優れた作品を遺しており同時代の宮廷画家、趙廉、?子成とともに「禁中の三絶」と謳われました。

また鉤勒?彩という画法を駆使した花鳥画は宋・元時代以降の第一人者として高い評価を受け、明時代の花鳥画の祖とまで称讃されています。

この図の「三友とは一緒に並んで生えている松・竹・梅を、「百禽」とは画中の百羽の鳥たちを示しています。

樹木と岩の間に飛ぶ鳥、枝に止まる鳥、木や地をついばむ鳥・・・様々な姿態をいきいきと描き尽くし、対象を精緻にとらえる辺文進の観察眼の鋭さを雄弁に物語っています。

筆墨の使い方、彩色ともに真摯であり、画全体を支配する穏厚さが作者の人柄をしのばせます。

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税込価格 291,600円